英語を読むスピードが遅すぎて、TOEFL ITPのリーディングセクションが55分の制限時間内に全部読めなかった経験をしたことはありませんか。
中学・高校での和訳練習や精読の影響もあって、「長文読解は英語を1語1句すべて理解しないとダメだ」と思っている学生さんがたくさんいます。
TOEFL ITPのリーディングでは、1語1句すべてを理解する必要はありません。
日本語でネットサーフィンをしながら、ほしい情報を探すときには、全ての文章を1語1語きちんと読んでいないはずです。
1) そのページにはどんな内容が書いてあるのかをサッと読んで、ほしい情報がありそうかどうかを判断して、
2) ありそうだったら、ほしい情報のキーワードをピンポイントで探しながら読んで、
3) そして、探しているキーワードが見つかったら、その箇所をじっくり読んで内容を理解する。
こんな手順で読んでいるのではないでしょうか。
TOEFLの英語も完璧な理解を目指さずに、要点や大事な情報を拾い読みすれば大丈夫なんです。
1. スキミング(skimming)とは?
上の例の1番目の読み方が、スキミング(skimming)のことです。
TOEFLのパッセージは、お手本のような英文構成に基づいて論理が展開されます。
そのルールに則り、大事なことが書いてある文だけを読めば、パッセージの概要、主題や要点を素早く読み取ることができます。
2. スキャニング(scanning)とは?
上の例の2番目の読み方が、スキャニング(scanning)です。
TOEFL ITPのリーディングでは、
1) 設問のキーワード(ほしい情報)を特定し、
2) 本文中に、そのキーワードや言い換え語句・表現(探している情報)を素早く探し読みします。
日本語で探し読みをするときは、漢字に注目すると結構早く読めますが、
英語の場合はアルファベットだけなので、日本語のように大事な情報が浮き上がってこないと思われるかもしれませんね。
それが英語を大量に読む訓練をすると、英単語も漢字のように浮き上がってくるようになるんですよ。
あなたがスッと読める少しやさしめの英文を使って、スキャニングの練習を是非始めてください!
3. スキミングやスキャニングのスキルはどうして大切なの?
英語圏の大学に留学すると、毎日おびただしい量の英語を読む必要に迫られます。
事前のリーディング課題の内容は理解できているという前提のもとに、クラスでディスカッションをしたり、課題レポートを書かなくてはいけません。
1字1句ゆっくり読んでいては、次の授業までに指定された量の10分の1も読めていないような事態も十分起こりえます。
また、ビジネスの世界でも、膨大な情報の中から必要な情報を素早く探し出すスキルがあるととても重宝します。
TOEFLの学習を通して、スキミングとスキャニングのスキルを身につけて、
大事な箇所はゆっくりと丁寧に、概要だけわかればいいところや重要度の低い箇所はサッと読む、メリハリのある読み方ができるように是非なってくださいね!